10-13.聖エフライムの弟子ら
聖エフライムの弟子らの中でもっとも有名であるのは、アバ(Aba)、助祭ゼノビウス(the Deacon Zenobius)、アスナ(Asuna)、サモサタのシモン(Simon
of Samosata)そしてジュリアン(Julian)である。しかし彼らはその師の天分は持ち合わせていない。
アバに関しては、彼は福音書の注釈、5音節韻律の韻文訓戒、義人ヨブの訓戒、そして7音節の頌歌を執筆した。タクリットのアントンは彼の塗油に関する論文の中で二度彼に言及している。
ゼノビウスはエデッサの教会の助祭であった。彼は「ジャズリ(Zazri)」として知られており、これは上ジャジーラ(Jazira)、つまりバヌ・ラビア(Banu
Rabi’a)の国と関係があったか、もしくは彼の最初の職業が兵士であったためで、当時居住地ではなかったジャジラット・イブン・ウマール
(Jazirat ibn Umar)とは関係ない。ゼノビウスは彼の師の伝記を書いたほか、マルキオン(Marcion)とパンフィリウス(Pamphilius)を反駁する論文や手紙を書いている。バル・キファ(Bar
Kifa)は彼の「6日の書(Book of the Six Days)」で二度彼に言及している。
シモンもまた彼の師の伝記を執筆した。ジュリアンは詩歌を詠み、マルキオンや疑念を抱かせる批評家たちへの反駁を執筆した。彼は誤ってパウロナス
(Paulonas)と名づけられ彼の師の誓約(Testament)で異端を非難されている。これらの弟子たちの著作は、数少ない断片を除きほぼ失われた。
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資料:THE HISTORY OF SYRIAC LITERATURE AND SCIENCES
/ PATRIACH IGNATIUS APHRAM I BARSOUM
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